トピックス 2012/8
新潟市の日帰り温泉施設から基準を超えるレジオネラ菌が検出される
投稿日時:2012/08/22(水) 12:18
[レジオネラ検出情報] 新潟市西蒲区は21日、同区内の日帰り温泉施設「新潟市岩室健康増進センターよりなれ」の露天風呂から公衆浴場の水質基準を180倍上回るレジオネラ菌を検出したと発表した。
区によると、8月2日に採水した分から基準を超す菌を検出。報告を受けた20日夕から原因究明と洗浄、消毒などで安全を確保するまで2、3週間程度、入浴施設の利用を中止する。現在のところ、健康被害を訴える報告はないという。同温泉施設では年に4回水質検査しており、4月に行った前回検査では異常はなかったという
産経新聞 8月22日(水)配信
<NPO会長のコメント>
この温泉の泉質をインターネットで調べてみると、含硫黄ーナトリウム、カルシウム、塩化物温泉の弱アルカリ性高張性高温泉となっていた。また、ある記事には「4年ほど前に自動塩素投入装置等を設置し、規定の塩素濃度を保つよう日々4回の計測を行い、浴室は毎日清掃して、風呂の湯は週2回交換し、消毒を行っています。」とも書かれていた。
泉質に書かれている硫黄成分が多い場合には、塩素の効果が減衰することがあることと、自動塩素注入のセンサーは通常ではアルカリ性の場合には、正しく動作しないことがあります。また、インターネットに掲載されている現地の写真を見ると浴槽の淵に天板として板が張ってあるようです。この天板と浴槽本体との間にバイオフィルムが発生していて、レジオネラ属菌の発生源となっていることがあるので、この点も点検が必要と思われます。
区によると、8月2日に採水した分から基準を超す菌を検出。報告を受けた20日夕から原因究明と洗浄、消毒などで安全を確保するまで2、3週間程度、入浴施設の利用を中止する。現在のところ、健康被害を訴える報告はないという。同温泉施設では年に4回水質検査しており、4月に行った前回検査では異常はなかったという
産経新聞 8月22日(水)配信
<NPO会長のコメント>
この温泉の泉質をインターネットで調べてみると、含硫黄ーナトリウム、カルシウム、塩化物温泉の弱アルカリ性高張性高温泉となっていた。また、ある記事には「4年ほど前に自動塩素投入装置等を設置し、規定の塩素濃度を保つよう日々4回の計測を行い、浴室は毎日清掃して、風呂の湯は週2回交換し、消毒を行っています。」とも書かれていた。
泉質に書かれている硫黄成分が多い場合には、塩素の効果が減衰することがあることと、自動塩素注入のセンサーは通常ではアルカリ性の場合には、正しく動作しないことがあります。また、インターネットに掲載されている現地の写真を見ると浴槽の淵に天板として板が張ってあるようです。この天板と浴槽本体との間にバイオフィルムが発生していて、レジオネラ属菌の発生源となっていることがあるので、この点も点検が必要と思われます。
イギリスでレジオネラ対策として浴槽の洗い方に関するガイドラインを策定
投稿日時:2012/08/07(火) 14:58
[最新情報]イギリスのHPA(Health Protection Agency)は、レジオネラ対策として、バスタブの清掃方法に関するガイドラインを策定されました。
http://www.bbc.co.uk/news/health-19097187
今後は、このガイドラインに従ってバスタブが清掃されているか、調査も実施されるようになるようです。
情報源:BBC Health News 8月4日電子版より
<NPO会長のコメント>
日本において、10数年前に浴場でのレジオネラ騒動は、家庭用の24時間風呂がレジオネラ属菌に汚染されているという研究者からの警告を、通産省が電気製品の安全性という見地から問題視したことが発端であった。その後、日本の厚生労働省は、レジオネラ感染症については、その対策の指針を公衆浴場法と旅館業法に属する、いわゆる業務用浴場の問題としてとらえ、保健所が主に公衆浴場法と旅館業法の対象となる浴場施設を監督指導してきた。
一方、家庭のお風呂の衛生管理面を考えると、日本ではほぼ全家庭にお風呂があり、業務用浴場の衛生管理指導とともに、家庭風呂についても国民の生活衛生の保全という面では、せめてこのようなレジオネラ対策に関する情報提供は必要なのではと思える。
ちなみに、英国の健康保護庁(HPA)は、一般人の健康管理に関する総合的な情報を提供している政府関連機関で、英国政府の厚生省にも、情報提供している機関です。日本では国立感染症研究所が近い存在と思えるが、家庭のお風呂のレジオネラ汚染の問題については、適用される法律がないということか、あまり家庭のお風呂のレジオネラ対策の研究が行われていないというのが実情です。
http://www.bbc.co.uk/news/health-19097187
今後は、このガイドラインに従ってバスタブが清掃されているか、調査も実施されるようになるようです。
情報源:BBC Health News 8月4日電子版より
<NPO会長のコメント>
日本において、10数年前に浴場でのレジオネラ騒動は、家庭用の24時間風呂がレジオネラ属菌に汚染されているという研究者からの警告を、通産省が電気製品の安全性という見地から問題視したことが発端であった。その後、日本の厚生労働省は、レジオネラ感染症については、その対策の指針を公衆浴場法と旅館業法に属する、いわゆる業務用浴場の問題としてとらえ、保健所が主に公衆浴場法と旅館業法の対象となる浴場施設を監督指導してきた。
一方、家庭のお風呂の衛生管理面を考えると、日本ではほぼ全家庭にお風呂があり、業務用浴場の衛生管理指導とともに、家庭風呂についても国民の生活衛生の保全という面では、せめてこのようなレジオネラ対策に関する情報提供は必要なのではと思える。
ちなみに、英国の健康保護庁(HPA)は、一般人の健康管理に関する総合的な情報を提供している政府関連機関で、英国政府の厚生省にも、情報提供している機関です。日本では国立感染症研究所が近い存在と思えるが、家庭のお風呂のレジオネラ汚染の問題については、適用される法律がないということか、あまり家庭のお風呂のレジオネラ対策の研究が行われていないというのが実情です。
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